僕の家には、空と森の絵本がある。

福は内、鬼は外、相場はそう決まっている。
されど、中から見えるのは外。いかに、鬼を仲間につけるか、共存するのかが大切である。風、光、抜ける空、四季折々の景色、豊かなものは外からやってくる。

そう考えるとガラスで仕切る窓は、住まい手と豊かな外をつなぐ、仲人である。空が映るだけでもいい。喧騒を気にすることなく、豊かな外を感じれるような窓をつくりたい。

だから、日本人は縁側と軒下とか、中と外の間をとっても大切にしてきた。それを半外部と言ったりする。

窓は元々、間戸と書いた。重たい壁に小さな窓を穿ち、風を通す西洋建築の窓。比して、日本建築は柱はあれど、全部が窓だったのである。それを塞ぐためにできたのが間戸。それほど、外の自然との係り方は、洋の東西で大きく違ったのである。

21世紀の今も、自然をコントロールしようなどという発想は、この国の人々には不自然に映るだろう。僕らの価値観や原風景は、捨てたもんではないのだ。

窓に映る景色を、語ろう。ここにしかない在り方で、ここにしかないコトをデザインしよう。

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