春めいて。真希さんとこの場合2。

茶室と前室をつなぐ欄間。山脈のような、という要望。
それならと、人工的につくるそれよりも、自然がつくった曲線で。
杉の耳皮付きの破風板を転用。坂のようでも、寝かした筍のようでも。
末と元、先と株、たけのこ状にはえる木の特徴をその断面に視る。それを山波に見立てる。
高くない材料を、工夫で逸品に引き上げる。
型くずれではあるけれど、そこは、お客様と愉しみながら、あえて。




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