木のソムリエとしてのライフ(3)

木のソムリエになりたいんだとか、公言していると
知らず知らずに、広まって、サッシやさんでさえ、木製品の
営業に来たりする。別に木だけを使うつもりは無く
適材適所で、ほんまもんの木に会う素材なら大歓迎なのだが。
↓木のサッシ。左端のカタログは国産の木製サッシ。いいけど少し高い。
↓サンプルやその他のカタログは、アメリカのもの。木製サッシが普及しており
↓イメージに反して、非常に出来がよい。アメリカにもマイスターはいるのだなあと。
↓外部は錆びない鋼板か、FRPを選べる。値段も落ち着いており、色も豊富。
↓リビングなど外とのつながりが大きいお部屋に使うと楽しいし頼もしい。
↓家全体としては、アクセント使いで良いと思っている。

昨日のこと。テレビを付けたら、ぐるナイの人気企画「ごちになります」。
長年、出演交渉をしていたという、鉄人坂井シェフをホストに迎えての
スペシャルだという。そう、舞台は坂井さんの店なのだ。
実は、家づくり、家を建てる過程において、
「その建築現場は舞台」だと、唱える人がいる。
観客は、近隣のみなさんであり、升席に座るのは、そうお施主さんだ。
誤解をおそれずにいうと、その肝になるのは
「主役は職人」だということだ。
大工を中心とする、マイスターとしての職人たちを
活かすもころすも、というか、活かした方がいいに決まっている。
一方で、ここは舞台だと、自分たちの出番を心地よい緊張感のなかで
全うし、腕を奮う。そんな半ば自意識過剰にも思える心意気が、
今改めて必要ではないかと。
それは、しかし、整理整頓という、まっことアタリマエのところから
始まるわけであるのだが。
翻って
坂井さんの出番を待つ準備の周到さと、熱意、そしてフットワーク。
それに裏打ちされる、パフォーマンス。
味見して、自分がおいしいと思ったものを出すというスタンス。
そして、厨房をでて、お客さんの表情を見守る。
この全てが「家を建てる」ということに通ずる。のではないかと。
そう、買うのではなく、こしらえるという観点において。
四代目は、こう考えています。
まず、お客さんが主役となって、あるいは、ぼくらも一緒になって
「家づくり」の過程を楽しむということ。これはたいせつ。
そして、そこにしかないライフスタイルが、形になって、
図面に表せるところは、絵に置き換えて。
経て、その想いを現場に持っていって
「家を建てる」のは大工だと。
家づくりを楽しむ工程において、
家を建てて住む愉しみのなかで、
「素材えらび」はとても重要。
その意味で、坂井シェフの素材選びにかける情熱。
選んだ素材の性を読み、活かすアイデア。
その読みどおりに、昇華させる技術。
共通するのは、そこへ注ぐ愛情。
つくりながらの「いいにおいがします。これ絶対おいしいですよ」
オーブンにいれるときの「おしいしくなあれ」な表情。
味見して「おいしくできました」と嫁を送り出すような心情。
いやー見れてよかったです。
少々高すぎますので、そこは企業として押えますが、
「自分が住みたいと思う家」を建てています。
どんな家を建てているの?と聞かれたとき
スタッフがそんな風に心から言える住まいを、
それに共感して頂けるお客様と
二人三脚で建てたいのです!
というと、少し想いが重いかもしれませんが、
坂井さんの素材を見る、
徐々に形になっていく鍋の中を見る
あの優しい目を拝見し、
やっぱりものづくりはこうでなくっちゃ!
と思ったわけなのです。
こだわりというより、すきなんです。木が。
そして、木の家づくりに携われることが!

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