老舗工務店として、焼杉を使いつづける理由

外壁に、焼き杉を進める理由。

その訳を綴ろうと思ったら、あら、スギ仲間が既に網羅してくれていました。とても共感する内容です。ちなみに、関西では、焼く板は杉と相場が決まっているので、焼板と呼んでいます。

木は燃える、腐る。板を焼いて炭化層をつくることは、この弱点を補うための知恵です。かっての木造舟の船底にも用いられ、関西では古くから伝わりる、今なお住風景の一部になっています。

木は、燃えると腐るが弱点です。けれども、それは有機物である証拠でちゃんと土に還るということでもありますね。

一方で、外壁下地パネルや壁の断熱材には無機質の物を用いています。すなわち燃えない素材ということですね。近年化学的な断熱材を使うところが増えていますが、アレは燃焼を促進する着火剤に等しい、という解釈に基づく判断で、当店では用いません。消防士さんも納得の納まりにしています。

土や街とつながる外壁仕上には、やっぱり無機質のもの以外も使いたい。そんなときに、焼板を貼るのです。張ってから焼くと火事になるので、焼いてから張る訳です。これは表面を炭化させることによって、燃えると腐るをあらかじめ抑制するという古来からの知恵。わたし達が住み暮らす播磨の民家の原風景です。

紹介するベガハウスさんは、薩摩の工務店の雄。懐古主義に陥ることなく、現代的な手法で、実績ある材料をつかわれています。

焼板について

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